R5.9.19-20東海地区協議会総会並教化研修会(岐阜県)

牧野禎彦
戦後に警察予備隊として発足した現在の自衛隊は、災害派遣や国家の防衛に加えて、PKO等の国際貢献活動やサイバー防衛、弾道ミサイル対応など時代を経るに従って、当初の組織や現行の憲法が想定していない事態にも対処せざるを得ない状況になっている。
今回研修させていただいた川崎重工株式会社は厳しさを増している日本の安全保障の中でも航空・宇宙部門を支える重要な企業だ。機密情報に関わるため、写真撮影が禁止されるなどの制約が課される中で、一般の人が見られない工場の中を見学することができ、整備中のC-1、T-4といった航空機を間近で見ることができた。
自衛隊の任務が急増するにもかかわらず、防衛予算は長らくほぼ据え置きのままで放置されてきてしまっていたが、最近では今後5年間で倍増させるという計画が立てられ、日本はようやく自立した安全保障環境構築のために重い腰を上げることとなった。
今まで慢性的に予算不足であった自衛隊は、宿舎の一部でトイレットペーパーすら自費で購入していたという話も聞く。
「たまに撃つ、弾が無いのが玉に瑕」と揶揄されるように、仮に戦闘になった際にどれだけの期間自衛隊は戦闘を継続できるのか懸念される中で、この予算措置は歓迎されるべきことだと思うが、国の隆昌と世界の共存共栄とを祈る我々は、この予算が本当に有効に使われるのか、本当にこの額で中国、ロシア、北朝鮮といった脅威に対応できるのかどうかといったことを注意深く見守り、国民一人一人が安全保障という分野に関心を傾けることが国を守ることにつながると感じた。